【特別企画】カンボジア視察報告①~視察実現までの歩み~
【特別企画】カンボジア視察報告①~視察実現までの歩み~
2019.06.12 テーマ:ソーシャルワーク
レオ財団設立から約5年。
新しい時代「令和」が幕を開けて間もない5月末に、財団として初の海外「カンボジア」へ。
元政治家・教育関係者・母親・学生・若手社会人など、様々な立場のメンバー21名で構成された、今回の視察団。
異なる視点・切り口で、それぞれのメンバーがカンボジアをどう捉え、何を感じたのでしょうか?
まずは、代表理事の橘俊夫氏より、財団設立の経緯とカンボジア視察の目的や想いをお話いただきました。
経営を通して得てきた人脈・考え方・資金を、世のため人のために使いたい。
環境緑化事業を手掛ける、創業56年の企業の2代目として、オーナー兼会長を務めている橘理事長。
長年の経営経験を通して感じていたのは、世の中がダメになってしまったら、どれだけ自分の会社が潤っていても意味がない…ということ。
そんな想いから、経営を通して得てきた人脈・考え方・資金を、世のため人のために使いたいと考えるようになり、約5年前にレオ財団を設立。
目を見開いて、世の中をよく見てみると、世のため人のために本気で取り組んでいる人が沢山いるということも、多くの人との関わりから実感していたのも確かだと言います。
「世の中、まだまだ捨てたものじゃない」と。
そこで、日本全体を俯瞰するに留まらず、地球規模でやれることはないか?と考えるようになり、自分が何かするというのではなく、先に述べたような活動をする人たちが、よりスピーディーに、より大きな活動が出来るようにするための支援。
それこそが、自身の使命だと思うようになったのだとか。
財団では、政治・教育・ソーシャルワークの分野で活躍する人を中心に支援活動をしたり、学びの場を創出しています。
カンボジアで貧困女性の自立支援を行う「NATURAL VALUE」と、
子どもの保護・教育支援を行う「Child’s Dream」。
熱い想いを持ち創設した彼らの、活動のその後を追って。
1つ目の団体は、加藤南美さんが創設した「NATURAL VALUE」。
橘理事長が出会った当時、加藤さんは21、2歳。
「カンボジアの子どもたちのお母さんになりたい!彼らが自分の力で何とか自立できるようにしていきたい」という想いに共鳴し、資金援助によるサポートがご縁の始まり。
NGOの代表として村の支援活動と、子供たちのサポートを行ってきた加藤さんですが、「子供たちを支援しなくてはいけない家庭環境」そのものを変えなくては・・・という想いから団体から独立。
それ以降、貧困家庭が安心して子育てをしながら働ける環境作りを理念に、母親へ職業を与える技術指導等で支援。「NATURAL VALUE」として、母親たちが安心して働ける環境作りをされています。
そして、もう一人の主役。加藤さんの活動を雑誌で知り、カンボジアで共に活動したいと申し出たのは、当時20歳の石田きほさん。
雇ってもらえる状況ではないことを知り、帰国後、資金を獲得するために動いたと言います。
石田さんは、レオ財団を含む数ヶ所からの資金援助を得て、いざカンボジアへ。
今では、現地でなくてはならない大きな存在だと言います。
2つ目の団体は、マーク氏とダニエル氏が創設した「Child’s Dream」。
この団体を知るきっかけとなったのは、2年前に参加したUBS銀行のとあるセミナーだったそうです。
彼らの活動は、メコン川流域の子ども達の保護や教育機会の提供、そして自立支援です。
2003年までUBS銀行に務めていたエリートサラリーマン2名が、高給を投げ打って現在の活動に専念。
年間10億くらいの基金を集め、多くの学校設立などに寄与していると言います。
橘理事長が感銘を受けたのは、創設者の一人であるマーク氏の表情。
彼の月収は、日本円にしておよそ10万しか得ていないにも拘らず、とても幸福に満ちていたと言います。
それがきっかけで、学校建設にも協力するご縁となったのだそうです。
彼らがその後、想いをどう育み、実際にどのような活動をしているのか?
自分達の支援が、どのような形で役に立っているのか?
それを、自らの目で確かめたいと言う想いから、このカンボジア視察が実現されました。