『リーダーとしての在り方を示す』コロナの中でのそれぞれの取り組み(後編)

『リーダーとしての在り方を示す』コロナの中でのそれぞれの取り組み(後編)

 

2020.05.15

 

【東邦レオ株式会社 代表取締役社長 吉川 稔氏】

(https://www.toho-leo.co.jp/)

 

何を目的にし、これからの仕事をすべきなのか?コロナに直面しながら、今、社員のみならずに社会に対し大きな影響を与え、リーダーシップを発揮してる吉川社長に、具体的な取り組みをお話しいただきました。

 

◆まず、会社の社員に対して行ったこと
・現状に対する不安を払拭すること(マスク支給や給付金。雇用継続の約束)
・希望や夢を明確に伝えること
コロナをピンチと捉えるかチャンスと捉えるかではなく、今自分たちが持っている使命は何か?
リーダーとして会社の持つ使命や大きな方向性を提示(Build Back Better「創造的復興」)

 

◆テレワークへの切り替えを機に、社員の学びの機会を創出
社員全員が講師となり一講座を担当したり、会長・社長・顧問が会社の歴史を紐解いたり、未来をどう築いていくかビジョンを示したり、社員向けにオンライン講座を開催。
社員一人ひとりが学ぶだけではなく、自ら教え伝えることを通して、学校のような会社を創ろうとしている。

 

◆社員から自然派生的に起ち上がった「レオ基金」
社員自らが会社のため、社会のために主体的に出来ることがあるのでは…という動きが起こり、生まれた「レオ基金」。
会社からの給付金の使い道として、社会への還元策が様々練られている。

 

◆社会に対する新たな価値観の提示
kudan houseにて、オンライン型アートサロン「つくらない都市計画」を5月6日から毎日開催中。
コロナの影響によって社会や私たちの生活が大きく変わりつつある中、新しい挑戦として、様々なアーティストや各界のオピニオンリーダーが登壇し、アートによるこれからの都市の在り方を表現する約30コンテンツを配信。

 

 

【NPO法人日本こども支援協会 代表理事 岩朝 しのぶ氏】

(https://npojcsa.com/index.html)
里親制度を精力的に推進している中、コロナの影響でメインスポンサー企業からの支援が途絶えて数ヶ月。
実情とこれから迎える社会的な問題を、代表理事の岩朝さんにお話しいただきました。

 

◆協会の現状について
支援金がコロナの影響により途絶え、例年の75%減。
どの業界もNPOも少なからず打撃を受けているのは間違いないが、元々潤沢な資金があった訳でなかったこともあり、非常に厳しい状況。
認定NPOの申請をし寄付金を集めやすい体制を整えたいところだが、行政も業務を縮小しているため12月まで認定が取れない。

 

◆社会問題としての今後の大きな懸念
休校や収入減の影響もあり、子どもの虐待が全国で1~2割増えているが、親元で過ごしているため、子供からSOSを出す機会すらなくなっている。

 

0515イワサさん

 

不況がもたらすものとして、今正に気を付けなければいけないのが、無理心中。
年間50名ほどの子どもたちが、無理心中という形で亡くなっている。

東日本大震災の時には、翌月の自殺件数は少なかったが、翌々月に増えるという事例があり、ショック状態から「死にたい」と思うまでに1カ月以上かかると言われている。

 

このコロナにおいても、これからの方がリスクが高まる時期に差し掛かる。
今こそ、生活に困窮している人たちに「経済的・身体的・精神的なものが安定するまでの間、里親に託していいんですよ」という発信をしたい。

 

◆皆様へのお願い
運営費の寄付や今を凌ぐアイディアがあれば是非お寄せ下さい。

NPO法人日本こども支援協会(里親制度の啓発、子育て支援)へのご寄付はコチラから

 

 

【NPO法人子ども未来 事務局長 本田 貴士氏】

(https://kodomo-mirai.ne.jp/)
教育を通じて子どもの貧困問題を是正することを目的に、子ども食堂の運営や教育支援を行う子ども未来。
事務局長の本田さんに、コロナが起きる前から今に至る活動状況をお話しいただきました。

 

◆3月から学習塾「自立学習STATION ピース」を開講
元々提携塾に通ってもらうことを前提に支援していたが、学力が厳しくて提携塾に通えないお子さんを対象に立ち上げ。
立ち上げた途端にコロナの影響で教室での指導ができなくなった。

そのため家庭訪問をしながらzoomを各家庭で繋ぎ、オンライン授業でサポートを続けている。

学校がないために規則正しい生活が出来ていない現状から、学校が始まるまでの架け橋として、8:30からオンライン朝礼を実施。
朝礼を通して学校では学ばないようなこともテーマにして学びを深めている。

 

◆利用者12世帯に対し5万円の特別給付実施
家計が苦しい、収入も不安定であるという実態から、国よりも一足先に給付を実施。
子どもたちにも支援の気持ちが伝わり、多くの感謝の言葉が寄せられている。

 

◆子ども食堂
2月まで月に1回開催していた子ども食堂も、コロナの影響により開催が出来なくなった。
4月には100食分、5月には130食分のお弁当を用意し、低価で販売。

 

0515子ども未来

 

◆皆様へのお願い
定額給付金の寄付で大阪のひとり親家庭への支援協力をお願い致します。

NPO法人子ども未来(子ども食堂、貧困家庭の子どもの教育支援)へのご寄付はコチラから

 

ゲストスピーカーの方から、コロナの影響が拡がる中で、その場凌ぎではなく、withコロナ・afterコロナの世界に対し、新たな意義や価値を創造し、スピーディーに実践しながら「リーダーとしての在り方」を示していただきました。

そして、今こそ救済すべき人たちへの支援が、行き届いていない厳しい状況であることが理解出来ました。
ひとりでも多くの方に支援のご協力をいただきたく、財団からもお願い申し上げます。

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